活動日誌

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地域開発特別委で品川区を視察

16日、地域開発特別委員会として品川区の連続立体化事業を視察しました。

北区では、十条駅周辺のまちづくりが大きな課題となっています。西口駅前再開発、木造住宅密集解消事業などとあわせて、東西の交通を阻んでいる鉄道の立体交差化、いわゆる「開かずの踏切」の解消は、地元に住むみなさんの強い要望です。

品川区では、1995年から東急目黒線(旧目蒲線)の立体交差化事業に着手し、2009年3月に立体交差および武蔵小山駅、西小山駅の駅前広場の事業が完了しています。

視察では、最初に品川区役所にうかがい、担当理事者から事業の説明を受けました。

事業計画は、目黒駅から洗足駅まで5つの駅を含む約2.8kmの区間で、18の踏切が解消されました。

立体交差の構造形式も、それぞれの地形にあわせて高架方式、掘割、地下と3つのパターンがとられました。総事業費883億円の一大事業です。

地下化にともなって、武蔵小山、西小山の両駅には、駅前広場が整備されました。

こちらは武蔵小山駅の計画図面です。線路と垂直に交わる都市計画道路補助26号線から駅前までの区間を新たに補助320号線として整備し、緑豊かで快適な歩行者空間を持つ駅前広場をつくるというものです。

大まかな説明と若干の質疑の後、実際に現地を見ることに。大型バスに乗り込み、武蔵小山駅まで移動しました。

武蔵小山駅の入口。かつては地上にあった駅のホームが地下に降り、代わりに専門店などが入った駅ビルが建っていました。

ロータリーの部分は広々とした空間となっていて、バスやタクシーがゆったりと行き交っています。まわりには植栽も施されて、落ち着いた雰囲気でした。

駅前からアーケードの商店街が伸びているところは、北区の十条駅前とよく似ています。昼食も、この武蔵小山商店街の中でとりましたが、規模は十条銀座よりも大きいように感じました。

品川には有名な戸越銀座もありますが、商店街振興には力を入れているとのことでした。

地下化を実現したことによって、以前は線路だった部分も活用が図られるようになりました。

駅と駅の間は、長い緑道公園が整備されました。武蔵小山駅から不動前駅にかけては、区立の不動前緑道公園がつくられています。

ところどころにベンチが設置してあり、お年寄りがひなたぼっこをしている姿も見受けられました。

今回、いっしょに視察に行った同僚の八百川孝区議と本田正則区議です。八百川区議は、地域開発特別委員会の委員長をつとめています。

緑道脇には、こんなかわいい花壇も。時折、地下で電車が走る音が聞こえ、足元に振動が伝わります。本当に線路の上を歩いているという感覚に陥ります。

駅に近い部分は、自転車駐車場として整備されています。東急が管理している部分と、区が民間に委託して運営している部分があり、この辺はいろいろな事情がありそうです。

視察を終え、北区役所にもどってまとめをおこないました。

私は、地下化方式によって地上の部分が緑道公園などに有効に活用されていることは参考になること、踏切の解消によって分断されていた地域の交流の道が開け、そのことが商店街の活性化とどうつながっているかさらに研究してみたいこと、十条の場合も現在進んでいる西口再開発とともに、鉄道の立体交差化をリンクさせて推進すべきことを意見としてのべました。

委員会ではこのあと、西ヶ原や十条の関連で2つの報告事項がありましたが、あらためて記事を書きたいと思います。