活動日誌

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子どもたちにとって、遊び場とは

日本共産党北区議員団が主催する「子どもの目線で放課後を考えるつどい」が、岸町ふれあい館で開かれました。

北区ではこの4月から、子どもをめぐる環境が大きく変化します。

放課後子どもプラン、学童クラブ、児童館のあり方などをめぐって、私たちから情報を提供しながら区民のみなさんの率直な声を聞かせていただこうと企画したつどいです。

土曜日の午後という忙しい時間帯でしたが、子育て支援グループや子どもに関係する団体の代表の方々など、50人を超える方々が足を運んで下さいました。

今回、基調報告は約25分間、私がスライドを使っておこないました(報告の大要はこちら)。

放課後を考えるつどい

「児童館は遊びの宝庫」と題して、影絵遊びなども交えてあいさつしてもらう予定だった、そねはじめ前都議が、身内の不幸のために欠席となったため、冒頭にそねさんの切り絵作品をスライドで紹介させていただきました。

報告では、東十条小学校でのモデル事業をふまえて、この4月から放課後子どもプランが本格実施となること、学童クラブはプランの中で「一体的」に運営されるようになること、児童館の利用対象から小学生を除外する「児童館のあり方基本方針」が決定されようとしていることなどを紹介し、それぞれの課題についても提起しました。

続いて、北区で長く児童館に勤めた橘木喜久子さんが「学童クラブは生活の場」と題して、30年にわたる指導員としての体験談を語りました。

橘木さんの発言

橘木さんのお話を聞いて、あらためて学童クラブに携わる職員の専門性について認識を新たにしました。

一言で「子どもの見守り」といっても、誰にでもできる仕事ではありません。一人の人間の成長に深く関わる営みであり、多感な子どもが相手です。

子どもたちを丸ごと受け止められる度量と、その子どもたちを「集団」としてまとめあげてゆく技術は、指導員のみなさん自身の成長と、たゆまぬ努力の中から培われてゆくものだと実感しました。

報告の後、5つのテーブルに分かれて分散会(フリートーキング)に移りました。

それぞれのテーブルごとに、党区議団が司会をつとめ、自由に討論をおこないました。

私のグループでは、

「小学生を学校に束縛するのはどうか。放課後はもっと自由にしてあげたほうがよいのでは?」

「学童クラブの先生は専門職だからこそ、保護者も安心して預けられる。児童館から小学生を除外するというが、小学生の頃から利用しているから中高生になっても児童館に行くのではないか」

「退職前は北区の児童館で働いていた。区がお金を出して、私たち指導員を育ててくれたことには感謝している。これだけ大切にしてきた児童館や今後の放課後プランを、民間にすんなり渡してしまうのはもったいない」

「学童と『一体的』に運営する放課後子どもプランはハードルが高くなる。地域の力でやれないことを見越して、無理やり民間委託にもってゆくのがねらいではないか」

「昨年まで放課後子ども教室に携わっていたが、矛盾を感じてスタッフを降りた。やはり専門家でない地域の人がこうした事業に関わるのは問題が多いのではないか」

「自分の娘は、他区の指定管理者の施設で働いているが、給料は時給で安い。民間委託にすれば、こうした貧困な職員が広がるのではないか」

などなど、たくさんの意見が出されました。

分散討論の報告

集会の最後に、それぞれのテーブルごとに討論のまとめを発表。真剣な討議で、さまざまな角度から北区が考える子どもの遊び場についての問題点が浮き彫りにされました。

とりわけ、子どもの目線ではなく、区の財政的な思惑から児童館を再編してゆこうとするねらいについては、厳しい批判の声が寄せられました。

今日出された貴重な意見は、26日から始まる区議会第1回定例会の中でも大いに活かしてゆきたいと思います。