2013年11月14日(木) | 活動日誌
北区日韓親善協会韓国ツアー記(第2日目)
1日目に宿泊したのは、龍頭山公園にほぼ隣接する釜山タワーヒルホテルでした。
明けて翌朝、朝食はホテルではなく、近くの食堂でとるとのことでした。8:00にロビーに集合し、バスを待たせて歩いて店まで行きました。
済州家と漢字で書かれた看板。ハングル表記もありますが、日本語で「あわびのおかゆ専門店」の文字も確認できます。
この店ばかりではなく、韓国の店ではほとんど日本語が通じます。毎日、たくさんの日本人相手に商売をしているのでしょう。
朝食はといえば、出てきたのは、やはりあわびのおかゆでした。店内のメニューには、あわびとウニとあまだいという、たった3つの食材しかありませんでした。
朝ごはんにしてはボリュームたっぷりのおかゆ。味が薄めだったので、少し塩をふりかけ完食しました。あわびの歯ごたえが心地よい。
昔ながらの伝統が残る安東へ
2日目は、やはり昨年も訪れた安東に向かいます。
実は昨年の訪問以来、北区と安東市で友好都市協定を締結しようという動きが進んできました。今回の訪韓ツアーは、協定締結に向けた地ならしをおこなうという重要な目的もありました。
さっそくバスに乗り込み、出発したとたんにまたもトラブルが。
なんと運転手の李さんが、一方通行を無視して路地を逆走してしまったのです。当然、対向車は立ち往生、近くにいた警官らしき人たちがいぶかしげにやってきました。
日本ならすぐに切符を切られてしまうところですが、そこはさすがに韓国。対向車にバックをうながし、うまく誘導して違反を見逃してくれました。
安東までは高速道路で約3時間。車窓の風景に眺め入りつつ、気長に旅を楽しむことにしました。
トイレ休憩に立ち寄ったドライブイン。昨年の経験で、少しハングルが読めるようになったので、看板を「ドンミョン休憩所」と解読し、朴さんに褒めていただきました。
ちょうどお昼頃になって、ようやく安東市の河回村(ハフェマウル)に到着しました。昨年訪問しているので、懐かしい感覚です。
安東は内陸にあるにもかかわらず、名物は塩サバ。昼食はやはり、サバ定食でした。
昨年は、海でもないのになぜサバだろうと不思議に思っていたのですが、朴さんの説明で疑問が氷解しました。
その昔、魚を食べたいと欲した内陸の人たちは、海で魚を塩漬けにして運んできたとのこと。ところが、あまり時間が経つと塩辛くなってしまいます。ほどよく塩が効いて食べごろになるのが、ここ安東あたりだったというわけです。
さて、食欲も満たされたところで、ユネスコ世界文化遺産にも登録されている河回村の見学です。
まずは入口に建つ世界仮面博物館に入りました。
ここも昨年、見学済みなので、ざっと見る程度に。
ユニークなお面の人形や…
おぞましいフランケンシュタインなど、世界中の仮面という仮面が展示されています。
出口の売店で、仮面のループタイをおみやげに買って、見学を終えました。
河回村で昨年のリベンジ
さて、いよいよ河回村に入ります。S字に流れる川に囲まれ、600年前の姿をそのまま現在に残すという村。昨年訪れた時は、真夏の盛りで川を見ることなく退散を余儀なくされたので、今年こそ川のほとりを歩こうとリベンジを決意しました。
あいにく雨が降り出しましたが、大降りにはならず助かりました。
日本でも人気があるという俳優、リュ・シウォンの実家があることでも有名な村の町並みですが、昨年見たところはスルーして、川のほとりまで急ぎました。
そしてここが昨年の最終到達地点。今回は、川の流れに沿ってぐるっと回ってみることにしました。
やはり新たな発見があるもので、川に浮かぶこんな見事な岩肌を目の当たりにすることができました。芙蓉臺(プヨンデ)というそうです。
原風景の田舎の村では、今でも200人ほどの人たちが生活を営んでいるそうです。
しかし、ここでふっと思ったのは、ここで暮らす人たちにとって観光客がどのように映るのかということです。
世界遺産である以上、勝手に家を建て直したり、ましてや造りを変えることはできません。
毎日、何百人もの人たちに生活をのぞかれ、不自由な思いをしているのではないか。それとも、もうすっかり慣れてしまっているのか…
子どもたちのために、遊技場も設けてありました。ブランコで遊ぶ親子を、しばし微笑ましく眺めていました。
安東市の中心部へ
河回村の見学を終えて、バスに戻りました。この頃から、雨が強くなってきました。
今後、北区と友好都市になるかもしれないということもあり、安東市の中心部にも立ち寄ってみることに。
町の中心といっても、もともとが地方の都市で高いビルなどがあるわけではありません。激しくなった雨を避けるため、市場のあるアーケードを見学することにしました。
驚いたことに、ここにはチャガルチ市場にも劣らないほどの海産物や、野菜、キムチ、お餅などがズラリと並んでいました。
巨大な魚のひらきも。4人家族でも食べきれるかというほどの大きさです。
こちらは、あらゆる種類のキムチ。見ているだけで目が痛くなりそうな光景ですが、辛いもの好きにはたまらないかもしれません。
包丁を使って、手際よく鳥をさばくおばちゃん。マグロならぬニワトリの解体ショーに、しばらくは目が釘づけになりました。
2日目の宿泊地、大邱へ
さて、これで安東市とはお別れです。
ますます雨足が強くなる中、2日目の宿泊地、大邱へと向かいます。地図上でいえば、北上した安東から、いったん南下して戻る形になります。
高速道路のインターを下りて、大邱インターブルゴホテルまではほぼ道一本です。
ところがバスは大きく迂回して川沿いの道を逆方向へ。途中で気がついたのか、橋を渡って川の反対側を戻り返し、ホテルに到着した時にはすでに21:00近くになっていました。
おいおい、李さん。
急いでチェックインをすませ、再びバスで夕食会場へ。
お店の方でも随分待っていたのか、到着してから慌てて食卓をつくり直していました。
遅い夕食後はホテルの部屋に戻り、売店で買った焼酎とつまみで一人乾杯。
うとうとしているうちに、いつの間にか深い眠りに陥っていました。