活動日誌

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Flower Valentine ~Mさんの思い出

今日は2月14日、巷では「バレンタイン・デー」と騒がれています。

なぜ女性だけが男性にチョコレートを贈らなければならないのかと、いつも懐疑的に思ってきたのですが、男性から女性に花を贈る「フラワー・バレンタイン」という企画があることを知り、日頃からの感謝の意味をこめて、妻に花束を贈ることにしました。

月末から議会が始まるということで、今日は朝から夜まで区役所にカン詰め。そのために、花屋さんに準備していただいた花束を、朝早く開店前にとりにうかがって、夜、帰宅してから渡しました。

思ったより喜んでもらえて、よかったです。

Flower Valentine

で、その時の夫婦の話題はといえば、バレンタインにはまったくそぐわないのですが、先日亡くなったMさんのこと。

Mさんは、同じマンションに住む高齢独居の女性。私が区議会に挑戦した最初の選挙(2007年)で、最終盤の演説に窓から大きくスカーフを振って応援してくれたことがきっかけで交際が始まりました。

現役の頃は、化粧品会社の重役で、政界の大物たちともそれなりのお付き合いがあったというMさん。晩年はお一人でひっそりと暮らしていましたが、たまに声をかけていただき、ブランデーや手料理をごちそうしてもらったこともありました。

そのMさんが倒れ、入院したのが昨年末の総選挙直後。すぐに退院できそうだと聞いていたのに、1月末に容態が急変。病室で私に会いたいと言っていると聞いて、飛んで行きました。

病室は、ホスピス病棟にありました。

Mさんは私に「先生(私のこと)と知り合えて本当によかった。来てくれて、ありがとう。先生の選挙はいつ? 選挙は勝たなくてはダメよ」と話し、「私の人生は素晴らしいものだった。もう、何も後悔することはない」と言いました。

私はMさんの手を握り、予定が合わなかった妻を次には必ず連れてくるからと約束し、病室を出ました。

ところが次の日、Mさんは自らの意志で点滴を抜き、一切の治療を施さないよう医師に指示したそうです。

それでもMさんは、昏睡状態に陥ってから10日余りも生き続け、静かに息を引き取りました。

妻は、ついにMさんに会えずじまいだったと悔しがりました。

悔いのない人生を、自らの意志で全うする、その毅然とした、勇気ある最期の姿に、私は感動すら覚えました。

毎日仕事の行き帰りにMさんのいた部屋の前を通る時、寂しさがこみあげてきます。心からご冥福をお祈りいたします。