2012年7月31日(火) | 活動日誌
北区日韓親善協会韓国ツアー記(その3)
話はそれますが、私たちが韓国にやってきた27日の深夜から、ロンドンオリンピックが始まりました。
韓国のテレビはもちろん韓国の選手を中心に番組を編成しますが、ホテルのテレビでは日本のNHKも映りました。
私が、コンビニで買ってきた安いマッコリを部屋に持ち込んで、夜な夜なNHKに映し出される日本人の活躍に興奮していたことは、言うまでもありません。
第3日、安東へ
さて、3日目は、お世話になった釜山に別れを告げ、一路北へと進み、安東市をめざすことになります。
釜山から安東までは、やはり高速道路で約3時間です。
途中でたちよったのは慶山(キョンサン)サービスエリア。このすぐ先が、ソウル、釜山に続く韓国第3の都市で、昨年、世界陸上も開催された大邱(テグ)市になります。
世界仮面博物館
安東市に到着したのは11時半。この日、メインの目的地はユネスコ世界遺産の河回村(ハフェマウル)ですが、昼食前の時間を利用して、村の入り口に位置する「世界仮面博物館」を観覧することにしました。
世界中の仮面を集めた珍しい博物館ですが、中に入るとあるわ、あるわ、次から次へとユニークな仮面が登場してきます。フラッシュを焚かなければ写真撮影も可とのことで、バチバチ写してきました。
日本の代表は、もちろん能面。般若、翁、若女などが紹介されていました。
これはヴェネチィアのカーニバルの面。そういえば、スタンリー・キューブリックの遺作「アイズ・ワイド・シャット」でトム・クルーズが被っていたのが、こんな仮面でした。
一口に仮面といっても、国によって色も形も全く違うことがわかり、勉強になりました。
昼食は、博物館の隣にある食堂で、サバ焼き定食をいただきました。
入口にはこんな張り紙がありましたが、連日、日本やソウルからたくさんのお客さんが訪れるようです。
それにしても内陸の安東で「どうしてサバ焼き?」との疑問が拭えませんでしたが、これも日本人向けのサービスではないかとの結論に落ち着きました。
安東河回村
河回村は、600余年も昔の朝鮮時代に作られた集落がそのままの姿で残る民俗村です。S字上に流れる川に囲まれた村には、今も125世帯、約230人の子孫の方々が生活しているそうです。
1999年には、かの英国エリザベス女王もこの地を訪れたとのことで、当時の直筆サインが展示してありました。
ユネスコ世界遺産に登録されたのは、2010年のことです。
仮面博物館前の駐車場から村の入口まではシャトルバスが出ていますが、村の中は徒歩が基本。時々進入してくる車は、ここに住む住民が生活のために運転しているものです。
タイムマシンで過去に戻ったかのような錯覚すら覚える原風景。古い家並みや石垣、樹齢600年の神木などは、見るものを圧倒します。
しかし、なにせ暑い。韓国へ来てから連日30度を大きく超える猛暑日が続き、ここ河回村には太陽を遮るものが何もないので、ツアーメンバーはみな、ぐったりとした様子。
本来なら川に沿ってぐるっと回るのがおすすめ観光コースですが、暑さに耐えきれず今来た道をまっすぐ戻る短縮コースに変更することにしました。
途中、壁にポッカリと開いた穴を発見。手を差し込んだらとれなくなったー! って、これは、「ローマの休日」に出てきた“真実の口”のパロディ。昔、別の用途で使っていた穴を、今はポストにしている家だとのことでした。
慶州へ
河回村を後にして、バスはこの日の宿泊地、慶州に向かいました。
ちょうど釜山にむけて折り返すような形で、1時間ほど高速を南下すると、慶州市の標識が見えてきました。
慶州は古い歴史の町で、日本でいえば京都や奈良のように、多くの観光客が訪れるところだそうです。観光は最終日にじっくりということにして、まずはホテルにチェックインすることに。
ここ慶州でも釜山と同じコモドホテルに泊まることになります。並んで建っているコンコルドやヒルトンにもひけをとらない特1級のホテルです。
さて、韓国での「最後の晩餐」は、ホテルから歩いてすぐのレストランで、骨付きカルビの料理です。やはり韓国へ来て、カルビを食べないで帰る手はありません。
用意されていたのは、見たこともない肉の塊。日本の焼肉店でよく見るのは薄切りのカルビですが、これが本場のカルビだといわんばかりのボリュームです。
見た目ばかりではなく、もちろん味も言うことなし。最後は骨にかぶりついて、カルビを堪能しつくしました。
Summer Night Festival
満腹となったところで、ホテルのまわりをぶらぶらと散歩することに。
陽が落ちると、ホテルもこんなシルエットになって、もう最高の雰囲気です。
すると、どこからともなく軽快な音楽が聞こえてきました。音のする方向に向かってみると、コモドホテルの中庭でコンサートがおこなわれていました。
Summer Night Festivalと銘打ったこのコンサートは、男女2人のデュオ、Jack Riego & Gemma Potenteによる演奏です。
歌はとても上手いのですが観客はまばらで、私以外には3組ほどしかいません。これはもったいないと思っていたら、いっしょにツアーに参加している方々がホテルから出てきたので、一番前の席を陣取り応援しながらコンサートを楽しむことにしました。
ビートルズやアバなど、ポップスのスタンダード曲のほか、韓国語でも歌を披露。そして、私たちに、”Are you Japanese?”と聞いてきたので、”Yes, we are Japanese.”と答えると、今度は日本語で立て続けに「ダンシング・オール・ナイト」「昴」「酒よ」などの曲を演奏してくれました。
私も興奮してつい、”Great music!”と叫んでしまいました。
ほろ酔い気分で部屋へ戻り、そのまま就寝。いよいよ、ツアーも最終日を迎えます。