2012年6月29日(金) | 活動日誌
人呼んで「紫陽花革命」―官邸前に20万人
区議会本会議のまとめの議員団会議が終了すると、王子駅から地下鉄南北線に飛び乗り、首相官邸前をめざしました。
首都圏反原発連合のよびかけで毎週行われている大飯原発再稼働に反対する抗議行動が、今日は史上空前の規模になると感じ、はせ参じるためです。
国会議事堂前駅の改札を出ると、すでにあふれんばかりの人、人、人。
太鼓やカスタネットを打ち鳴らしながら、「再稼働反対」「再稼働反対」とリズミカルなシュプレヒコールをあげています。
自分の意志ではまったく身動きがとれず、どこへ向かうかもわからないデモの列について、とにかく歩き出しました。
これまでに経験したデモや集会とはまったく雰囲気が違うのは、会社帰りのサラリーマン、子連れの母親、老夫婦、外国人など、あらゆる階層の人たちが参加していること。集まっている人たちの、ただ一つの共通点は「原発再稼働反対」です。
ただ単に反対を叫ぶだけではなく、彩り豊かなパフォーマンスやデコレーションが抗議の意思をさらに個性的なものにしています。
こうして背中に花を挿して歩く女性や…
猫の顔を借りて「原発はいらニャい!」と訴える人も。
先週の金曜日は、これまでで最高の4万5000人が官邸を包囲しましたが、今週はそれをはるかに上回る参加者が。主催者は、その数20万人と発表しました。
これだけの人が集まっても決して過激にならず、あくまで整然と抗議を続ける合法的、平和的なデモです。そのさわやかさを表現してか、あるいは一つひとつの花びらが織り重なるように集まる姿を模してか、いつのまにかこの抗議行動は「紫陽花革命」と呼ばれるようになっています。
午後7時を過ぎ、庁舎の上に月が浮かぶ頃になっても人の波は衰えるどころか、ますます大きくなってきました。
警察もついにあきらめたようで、車道と歩道を区切っていたコーンを撤収しはじめました。もう、デモの群衆は道いっぱいに広がってすすみ始めています。
「原発なくせ」「子どもを守れ」「未来を守れ」と叫ぶ声は、途切れることなく続きました。
野田首相は「大きな音だね」と周囲に漏らしたそうですが、これは「音」ではなく、生身の人間が発する抗議の「声」です。この声を正面から受け止め、今すぐにでも大飯原発の再稼働を撤回すべきです。
インターネットやツイッターを介して集まる今回のような抗議行動は、日本では初めてのことです。中東では、こうした人々の行動が、軍事独裁政権を次々と打ち倒しています。
あらためて原発再稼働に対する国民の怒りを肌身で感じるとともに、この力は必ず政治を動かす力になると実感しました。
いっしょに参加した人たちと「来週はもっと大きな行動にしよう」「7・16さようなら原発10万人集会も、これ以上の規模で成功させよう」と決意を固めあい、官邸前を後にしました。