活動日誌

activity

光復節式典に参加 日韓関係について考える

今日、8月15日は、日本では終戦記念日ですが、韓国では光復節です。

光復節とは「光を回復した日」、すなわち韓国が35年にわたる日本の植民地支配から解放された日のことです。韓国では毎年この日を、日本からの解放記念日として祝う習慣があります。

光復節中央記念式典

今年も、民団北支部のみなさんから、日比谷公会堂で開かれる第67周年光復節中央記念式典にお招きいただきました。今回は、池内さおり衆院東京12区予定候補といっしょに参加させていただくことにしました。

赤羽から会場までの貸切バスの中であいさつする池内さん。

大学生の時に友人たちとおこなった韓国ツアーで西大門刑務所やナヌムの家を訪問し、日本の植民地支配や従軍慰安婦の実態に衝撃をうけたことを紹介、過去を乗り越え新しい日韓関係を切り開きたいと決意をのべました。

午前11時から始まった記念式典の第1部では、開式の辞に続いて李明博大統領の祝辞が紹介され(駐日大使が代読)、民団中央団長や来賓からの祝辞、決議文採択、スローガン斉唱などがおこなわれましたが、すべて韓国語のため内容はよく理解できませんでした。

参加者のほとんどは韓国籍を持つ方ですが、在日も3世、4世の時代になっており韓国語を話せない人も多いと聞きます。通訳か字幕をつけてもらうのが親切かもしれません。

厳粛な第1部とはうってかわり、第2部は底抜けに明るい支部ブロック対抗のど自慢、芸能特別公演となりました。

華やかな韓国舞踊や合唱、楽器の演奏などが披露され、見るものを惹きこんでゆきます。

東京の民団支部が3つのブロックにわかれて歌とパフォーマンスを競い合うのど自慢大会は、どのグループも練習の成果を出し切り優劣をつけがたい争いに。

韓国の民謡にのせて「女の一生」を演じきったグループが、最優秀賞を受賞しました。

続いて、特別ゲストとして、日本でもプロとして活躍している歌手やグループが登場。

新大久保のライブハウスでパワフルなダンス・パフォーマンスをくりひろげている2人組SEED。

昨年も光復節式典のステージに登場し、この4月に日本コロムビアからメジャーデビューしたジウォンも熱唱。

司会者から「ハラボジ(おじいさん)、ハルモニ(おばあさん)のことも忘れてはいませんよ」と紹介されて登場したのは、民謡歌手の金貞姫。

韓国の伝統的な、すばらしい民謡を披露してくれました。

日本にとっては終戦の日ということで、どちらかというとしめやかな一日ですが、在日のみなさんにとっての8・15は、歌って踊って自らの民族のアイデンティティを確認しあう、特別な喜びに満ちた一日であると実感しました。

こうした体験から、日本と韓国の関係について、あらためて考えさせられました。

竹島問題――冷静な外交交渉で解決を

この1年、北区日韓親善協会の理事として活動し、7月には親善協会の韓国ツアーにも参加し友好を深めてきただけに、李明博大統領が突如、竹島を訪れたことは大変残念なことでした。

日韓関係に緊張を持ち込む行為は、慎むべきだと思います。

日本共産党は、竹島の領有権を日本が主張することには歴史的根拠があるが、日本への編入がおこなわれた1905年は日本が韓国を植民地化していく過程であり、韓国の外交権は奪われていたことも考慮して、韓国の主張もしっかり検討する必要があると考えています。

領土問題は冷静な外交交渉でこそ解決をはかるべきです。

「過去」を反省しない日本の姿勢が問われている

同時に、この問題の根底には過去の歴史に真摯に向き合わない日本政府の姿勢があります。

先の戦争で日本の天皇制国家は、中国をはじめ東南アジア、太平洋地域に無法な侵略戦争をしかけ、2000万人の犠牲者を出しました。

韓国との関係では、1910年の韓国併合以降、終戦の年まで、実に35年にわたる植民地支配を続け、朝鮮民族の主権と独立を奪ったのです。

ところが、日本政府はこの侵略戦争と植民地支配をいまだきっぱりと反省する立場に立っていません。そのことが、従軍慰安婦や歴史教科書、靖国神社参拝の問題など、いまなおアジア諸国との間に火種を生む原因となっています。

光復節の集会で私が感じたエネルギーは、自由と独立を奪われるという苦難を乗り越えてきた、民族の誇りそのものでした。この痛切な想いにこたえ、これから先、未来に向けて日本と韓国が真の友好関係を築き上げてゆくためには、日本政府が侵略戦争と植民地支配の誤りを認め、謝罪する真摯な姿勢に立つことがどうしても必要です。

そうした政府をつくるために力をつくすとともに、草の根からの日韓親善・友好のとりくみを積極的にすすめてゆきたいと思います。